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2024-04-29

プレジデント社のムック本、出ました

プレジデント社の、こちら地熱の本で「地域共生型」の章を担当しました。タイトルが大仰ですが。

以前書いた「全30世帯の出資で年6億円の売電収入」で反響のあった、小国町わいた温泉郷の「住民主体型」の発電所を再取材したほか「地域密着型の発電事業」をいくつかルポしてます。

新たに知ったことも多かったのですが、「膨大なお金と開発が必要」という地熱のイメージは少しずつ変わりつつあるようで。「小規模化」、「地域密着型/地域主導型」に向かっていて、小さな地区や、温泉街と開発会社が進めるところも出てきている。

奥飛騨の中尾温泉では、「地熱発電所がなかったら、コロナを乗り切れなかった」と話されていました。温泉井戸のメンテナンスにかかる費用(各軒で数百万円)が、発電事業によってまかなわれ、温泉用の熱水も提供してもらえる上に、高い暖房費が、蒸気や熱でかからない。 

竹中工務店も小規模地熱発電所の開発を進めていて、温泉街とタッグを組んで「地域主体モデル」を進めているなど従来、対立しがちだった両者が組むケースが。自然公園などに発電の巨大設備が建つのには反対ですが、設備自体が危険なわけではなく、地下から抽出しているのはあくまで温水や蒸気で「水が蒸気になったり水になったりグルグルまわる過程で発電する」しくみ。

温泉の持続につながるなら、原発より断然いいかなと思いました。

ライトなムック本で、基本は地熱のしくみについて解説されてます

「地熱革命が始まる」(プレジデント・ムック)


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