「みなさんへ」で始まる創生戦略
初めて神山町の創生戦略を見たときは、衝撃を受けました。
「みなさんへ」で始まる計画書で、語り口はやわらか。でも「実行されない計画は意味がない」と言い切るなど、内容はすごく本質的です。
このまま黙っていては町がどうなってしまうか。役場から始める「地域内経済循環」の話。これから大事にしたい7つのこと…などなど。
神山町というと、もう10年以上前からグリーンバレーさんの活躍があって、サテライトオフィスができたりと、地方創生の先進地みたいな(きらきらした)イメージがありました。
でも、ここ数年の輪が輪を呼ぶように広がっている、食農や集合住宅などのとりくみの起点は、この「計画書」に、秘密があるように思い。今回機会をえて、取材してきました。
人によっていろんな見方ができると思うのですが、私が至った答えは2つ。
一つは、「未来の計画書」なのだから、20年後に中心となる若い人たちで計画をつくろう、と決めたこと。そこには、移住者やまだ住民票のない若手も含まれていた。
もう一つは、西村佳哲さんなどが入って、この計画をつくる「場」がよく考えられ、設計されていたこと。そこに参加した人たちから熱量が生まれた。上の世代が邪魔することがいろんなところで問題視される日本ですが、これだな〜〜と思いました。
西村さんのいう「参加する人たちの頭と心が自ずと動き始めるような場」をつくるというプロセスの話を、本当はもっと詳しく書きたかったんですが、主題とズレてしまうのでまたの機会に。ご興味のある方は読んでみてください。
—————-
SMOUT移住研究所
「人が人を呼ぶ」まち、徳島県・神山町。40代以下の出身者、移住者でつくった計画から、未来につながる風景が生まれたhttps://lab.smout.jp/tokushima/kamiyama-cho/tsunapro.html
Yahoo!ニュース
未来のことだから、まちの計画は40代以下でつくろうと決めた。結果、2年連続の社会増へ
https://news.yahoo.co.jp/byline/kaikaori/20211224-00273525
今回も、SMOUT移住研究所の編集者、増村さんに大変お世話になりました。こうした内容の記事に興味をもっていただける、稀有な編集者さんです。
また、今回、神山を訪れる機会をフードハブの樋口さんにいただいて、多くの方に話を聞かせていただき、記事に登場しない方も含めて、この記事ができました。ありがとうございました。
クリスマスイブ、というおよそ似つかわしくないタイミングになってしまいましたが…よろしくお願いいたします。