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2024-09-15

養蚕農家「アシザワ養蚕」連載第9回「土着の工芸の、その先へ」

8月に訪れた、養蚕農家「アシザワ養蚕」の記事が公開になりました。芦澤さんは、昨年から「蚕糸の会」を立ち上げ、農林水産省で、撚糸、生糸、染色、機織、養蚕、アパレル…に関わる方々を集めた決起会を開催。

お蚕の歴史は古く、日本でも弥生時代から。ただ、今は絹にするだけでなく、シルクパウダーや食でのニーズが高く、産業として需要のある分野です。

「それでも、100%糸にしないという選択肢はありえない」

その理由が、聞かなければ、なかなか私には思い及ばない内容でした。

国産の養蚕農家は減り続けていて、2023年で146軒。このままいくと、5年後には65戸になるらしい。そこで、小規模兼業のミニマム養蚕農家をつないで芦澤さんが販元になっていくことを模索されています。

「一匹の虫が作る生糸、その糸で織った絹が、政治や外交に係わり、一国の経済を支え、文化の形成に与あずかり、応用と基礎の学問を促し、かつ文化人類学の諸課題を提供し、またときには戦争の原因にまでなった…つまり絹や生糸はそれほどまでに、人間の社会と深く係わってきた」(『ものと人間の文化史・絹』より)

明日は、その芦澤さんも来られてCoJの「キーパーソンズセッション 素材、そのはなし2024」が開催されます。錦江町からハゼの内田さんも!私も先週から東京へ来ていて参加予定。

「絹を支える、養蚕の世界」                        連載「土着の工芸の、その先へ」第9回


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