「新しい議会の形」と「村民総会」のゆくえ。高知県大川村の挑戦
高知県、大川村へ行ってきました。
高知県大川村といえば昨年5月、「村議会廃止、直接民主主義の村民総会を検討」の報道で名が知れ渡った小さな村。議員の成り手不足から、議会の代わりに「村民総会」、つまり村民全員(有権者)が参加して議案を採決する直接民主主義を検討するというので話題になった場所です。
実際はどんな実状なのか、ずっと気になっていて、この夏、藤山浩先生のご紹介で、伺うことが叶いました。
この時の村長へのインタビューをもとに記事を書きました。
「議会廃止とか村民総会設置とか、一度も言ったことはない」「村を自分たちで守っていくためには村民にもっと関心をもってほしいことが意図にあった」と、和田村長は話されました。
総務課長の近藤さんに案内いただき、村中を見てまわりました。確かに、かつての村の中心部がダムに沈んだことによる人口流出や弊害は大きいのだろうと思いますが、若い働き手も見られ、「議員も出せない過疎の村」といった印象ではなく。
むしろ、移住の連載で書いてきたように、何年も前から危機感を抱いてきた小さな自治体だからこそ、早くに問題意識をもち、産業振興や人口対策を積極的に行ってきた自主性の強い村。
「議会廃止」「村民総会検討」の話も、小さな地域がどう生き残っていくかを真剣に考えるがゆえに生まれた、問題提起だったのだと、今回訪れてわかりました。
昨年かなりメディアで話題になった際には、村を歩くお年寄りに、わざと元気のないように歩いてくださいなどオーダーする報道陣もいたとのこと。本当にマスメディアって、、なぜそこまでと思うけど、歪められて伝わるんですね。出向いてみなければ、真実がわかりにくい。
直接民主主義は、スイスで行われている場所があるそうですが、日本では以下。
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これまでに日本で直接民主主義が行われた実績はほとんどなく、八丈小島の旧宇津木村で1951年から1955年にかけて行われたことがある程度。過去にほかの自治体でも「村民総会」が提案されたことはあるが、「緊急の村政課題に素早く対応できない」と否決された。将来、実施するとしても、課題が多い。
——–(Y!ニュースの記事より)
ひとまず大川村でも直接民主主義の可能性は、議会の維持という方向にリセットされ、新たな議会の運営方法が模索されています。
詳細は以下、記事にて。
小泉進次郎氏が「一生忘れない」と語った村。模索の続く「新しい議会の形」と「村民総会」のゆくえ(Yahoo!ニュース)