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2018-11-09

水俣の竹細工は美しい。職人に惚れ込んで自らも職人に

水俣の竹カゴ職人がいらっしゃる古里集落へ、井上克彦さんの取材に。
手製の美しいカゴやザルに、つい「かわいい」が口をついて出てしまいますが、地元の方々にとっては今も生きた道具で、”使うもの”。

今も二重バラには銀杏が載っていたし、大根干しにも使われるとか、もみ通し、粟通し、麦通しと穴の大きさが違うカゴとか。
当たり前ですが、愛でるものでもインテリアでもなく、生活の道具。
70年前につくったというバラも不具合なく一生使えると仰っていました。

でも、驚くほど美しいのです。使いこまれたごはんじょけ(ごはんを入れて軒下に吊るしておくカゴ)も綺麗ですが、卵型の片口じょけなど、ほれぼれしました。
昔は、お父さん用の白米を入れるじょけ、家族用の麦めしをいれるじょけ、犬にあげる雑穀用のじょけ、と3種類使い分けていたなんて話もあり。

いま村の中は小さな田んぼを大きな田んぼにするために区画整備中ってことで重機がたくさん入っていて時代の移り変わりを感じさせる光景でしたが、井上さんのお話も、井上さんのつくるカゴを今も使われてるおばあちゃんたちの話も、古びてもいないし、今を生きる人たちの話。
水俣という場所に、竹細工の職人さんがつい最近まで何人も残っていたというのはどういうことを意味するんだろう?などに話はおよび。

次回は自分たちがつかうカゴを発注したい。
お世話になっている農家さんへの贈り物にしたいなぁとも。

水俣の、足元にある宝物に目を向ける「まるごと博物館」の舞台となったこの場所は、すでに紅葉が始まりつつあり美しかったです。

ほか下手なのは私の。カメラマンさんが一緒だと、どうしても撮るのがいい加減になってしまい残念・・

以下の写真は、藤本カメラマンが撮ってくださったもの。
撮影:藤本幸一郎さん


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